凍り鬼遊びが幼児に及ぼす影響について
葛 西 幸 子 【I.はじめに】 お気に入りの遊びというものは何度やっても不思議と飽きないもので、その一つに鬼ご っこがある。数ある中でも、凍り鬼遊びに注目した。この遊びは、初めは少人数で遊んで いても、段々回りの子供を巻き込み遊びの輪を広げていくことのできる遊びであり、古く から遊び継がれてきた。この遊びは幼児の発達にどのように影響しているのか、どのよう なルールがあるのか、保育現場で行う上での留意点について考察したものである。 【II.調査方法】 本学学生を対象に凍り鬼遊びのルールやこの遊びが幼児に及ぼす影響についてのアンケ ート調査を実施した。さらに、文献をもとにルールや効果・影響を調査した。 【III.調査結果】 1.凍り鬼遊びのルール アンケートの結果をもとに、凍り鬼という遊びを子供1人ひとりが満足できるように配 慮し、以下のようにルールをまとめた。 1)鬼の人数・・・子供全員の人数に応じて変化させる必要があるが、最低でも3分の1は オニにする。3チームつくる。 2)オニにタッチされたときの状態・・・その場で固まるが、固まり方に工夫をする。目立 つ体勢でいることで、仲間に気づいてもらえるようにする。 3)助ける方法・・・タッチする。しかし、タッチされたことに気づかなかったり、タッチ されてないのに動いてしまうよなことが考えられるので、手とてでタッチするなど、わか りやすい行動をとる。 4)オニの交代方法・・・時間で区切り、全員が鬼を経験できるようにする。 2.凍り鬼遊びが幼児に及ぼす効果と影響 アンケートから得られた意見をもとに、文献と比較し、幼児に及ぼすと考えられる効果 と影響は以下である。 1)心の発達・・・数ある鬼ごっこの中でも凍り鬼遊びは、オニと子それぞれの集団として のまとまりや組織力を強める。また、なかまう助けようという心が芽生え、互いに思いや り、いたわり、友達関係を深めていく。 2)身体機能の発達・・・オニも子も思い切り走り回る遊びであるため持久力がつき、さら にオニの手から上手に逃げことで柔軟性も身につく。仲間にタッチされたときに素早く逃 げ出すことで瞬発力も鍛えられる。 3)思考の発達・・・オニの動きに見極め仲間を助けたり、鬼にタッチされたときに決めら れたポーズを瞬時にとることで、またオニは、いかに捕まえるかを工夫することで判断力 などの思考能力が発達すると考えられる。 【IV.考察】 凍り鬼遊びるルールと、この遊びが幼児に及ぼす効果と影響についてのアンケート調査 で「オニがなかなか。変わらない」「走り回るので我慢する」というような悪い面も考え られている。しかし、古くから伝わる遊びには、長く受け継がれるだけの理由があり、人 々に大切に扱われてきたことが伺える。 凍り鬼遊びは、子供が遊びの中で思いやりの心を育て、全身持久力をつけ、さらには判 断力を養うといった子供の発達にとって良い効果と影響を備えた遊びである。 こどもが思い切り体を動かし、思い切り笑う、そして身体的・情緒的、創造性も発達が 見込まれる遊びをこれから保育の現場で、子供達に伝えていくことが大切である。 【V.おわりに】 凍り鬼遊びは、子供が満足して遊ぶことにより、心、身体、思考力など発達させるとと もに、集団における役割や素早く瞬時に状況判断する力、遊ぶ仲間との協調性などを身に つけるために影響を与える遊びである。 このような理由から凍り鬼遊びなどは、古くから伝えられ、人々に愛されているもので ある。また、ルール工夫し、子供達と話し合って発展させていくことにより、遊びのもつ 特性や効果等を理解し子供達の発達に、その遊びがどのように影響するかについて考えて 伝えていくことが、伝えられた者の役目と言える。